治療薬について
アレルギー性鼻炎の治療について説明します。
症状にあわせて薬を決めます!
くしゃみ・鼻水型と鼻づまり型に分けて治療薬を決めています
アレルゲンと抗体が反応すると、(鼻に存在する肥満細胞から)ヒスタミンおよびロイコトリエンと呼ばれる化学物質が放出されます。これらの化学物質と症状との間には
- ヒスタミンは「くしゃみ・鼻水」
- ロイコトリエンは「鼻づまり」
上記のような関連性があります。ヒスタミン・ロイコトリエンの反応を抑える薬として、抗ヒスタミン薬、抗ロイコトリエン薬がそれぞれありますが、「くしゃみ・鼻水」には抗ヒスタミン薬、「鼻づまり」には抗ロイコトリエン薬を主体にした治療を行います。
代表的な抗ヒスタミン薬・高ロイコトリエン薬
市販の点鼻薬ではダメ?
市販の点鼻薬は鼻づまりをを軽くしますが、続けて使用してはいけません。
点鼻薬というと「鼻がつまった時にシュッとやるあれでしょ!」と思われる方が多いのではないでしょうか?市販されている点鼻薬の多くは、鼻のつまりを一時抑える血管収縮薬が主な成分で、アレルギー反応を抑えることはできません。血管収縮薬の効果で、一時的に鼻の通りが良くなるため「これは効く!」と重宝される方も多いかと思いますが、続けて使っていると段々効果が薄くなるなるばかりか、かえって鼻づまりがひどくなってしまいます。血管収縮薬を含んだ市販の点鼻薬には「一週間以上連続して使用しないでください」と注意書きがあるのをご存じですか?
※市販の点鼻薬が「鼻づまり」の原因になっていることがあります!使用法には十分注意して下さい!
※市販の点鼻薬が「鼻づまり」の原因になっていることがあります!使用法には十分注意して下さい!
ステロイド点鼻薬は、くしゃみ・鼻水・鼻づまりの
全ての症状に良く効きます!
全ての症状に良く効きます!
ステロイド点鼻薬はアレルギー反応を強力に抑えることができるため、「くしゃみ・鼻水・鼻づまり」の全ての症状を抑えることができます。特に抗ヒスタミン薬および抗ロイコトリエン薬で「鼻づまり」が改善されない方にはお勧めしています。「ステロイドは怖い」と敬遠される方もいますが、投与量が極めて少ないため副作用はほとんど問題となりません。また、これまでステロイド点鼻薬に関しては「臭いがイヤ」「刺激が強い」「薬がのどに垂れ込む」といった好ましくない副作用がありました。現在処方可能なステロイド点鼻薬は嫌な臭いがしない、噴霧速度が遅いため鼻への刺激が少ない、少ない薬の量で効くため、のどへのたれ込みも減少等、これまでの副作用がかなり改善されています。
なお、使用上は以下の注意点を守って下さい!
なお、使用上は以下の注意点を守って下さい!
ステロイド点鼻薬
- 用法用量を守る(自分で回数など調節しない)
- 自己判断で中止しない
- 鼻の通りを良くしてから噴霧(鼻をかんだ後・お風呂上がり)
ステロイド点鼻薬は大変有効かつ安全なクスリです!
症状がうまくコントロールできていない患者さんは医師と相談しましょう!
症状がうまくコントロールできていない患者さんは医師と相談しましょう!
呼吸器・アレルギー専門クリニックです!
クリニック開院後、10,000人以上の呼吸器(気管支喘息・せき喘息・COPDなど)ならびにアレルギー(花粉症・食物アレルギーなど)の患者さんの診療に携わった経験に基づく「専門的な医療」を提供いたします。